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2012年2月 9日 (木)

『薪クラブ』薪・灰の放射能検査をしました⇒『不検出』でした

(2012年2月9日)
※このブログは、石谷林業(株)『薪クラブ』www.makiclubshop.com・・・ 木質バイオマスを楽しむショップ、にリンクして制作されています。
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こんにちは。ご無沙汰していました。
最近、特にお客様から、放射線に関するご質問が多いように感じます。
実際には、産地の確認、という質問に形を変えて、多数お問い合わせをいただいています。
福島周辺の薪や、焼却灰から文末の記事のように放射性物質が次々と検出されている現状を反映したものと感じます。

お客様のご心配の焦点は…『薪クラブ』取扱いの薪が放射性物質で汚染されているかどうか、だと思いますので、放射性物質の検査を実施しました。薪クラブが販売している薪には、一部 自社製造ではないものが含まれていますが、それらの製造拠点は特に表記していない場合は自社製造拠点の鳥取県以西なので今回の検査結果よりも安全方向に評価されるものと考えます。

①薪の検査:⇒『不検出』でした
製造している薪(2011年秋に伐採した原木):もし放射性物質が飛来付着しているとしたら樹皮の部分に集中していると考えられます。樹皮を剥がして検査をすることは(可能ですが)道義上許されません。実際に出荷している薪に含まれる樹皮を同率比で含んでいるサンプルが必要と判断したので、薪製造機械付属の、原木を切断するチェーンソーおがくずを検体としてサンプリングしました。提出する試料は粉体でなければならないためです。試料名称『広葉樹薪』とされています。

Photo
製造装置(赤いマシーン)からオガクズをサンプリング

Photo_2
右:薪の粉体(チェーンソーおがくず)
左:薪ストーブの灰

②焼却灰の検査:⇒『不検出』でした
薪が燃焼すると1%の重量の灰となって残ります。
(①)の検体に比べて100倍濃縮の灰で検査を行いました。サンプリングした灰は、『薪クラブ』鳥取支店の薪製造現場の事務所で実際に使っている薪ストーブの灰です。2011年秋伐採の原木が原料です。樹皮もふんだんに燃やしています。

結局、両方とも不検出でした(下記掲載の測定結果表)。
ご参考までに:測定結果表で「不検出(26.9未満)」等の表示があります。ここで表示されている数値がバラバラなのが気になります。もしかして、検出はされているけれど、規制値以上でない限り「不検出」とおおざっぱに評価されるのでは・・・?という疑問がわきました。
測定した機関に問い合わせたところ、この数値は、それぞれの測定を行った際の検出限界値だとのことでした。つまり…検出限界値というのは、①測定器の電気ノイズ、②試料の物質密度、③鉛製の測定ケースの置き方 などの測定環境によって、なんと毎回変化するそうです。密度の高い物質ほど検出限界値は低く(仔細に測定しやすい)、おがくずよりも焼却灰の方が密度が高いために検出限界値が低くなっているということでした。
つまり、結論…『薪クラブ』の薪、焼却灰からはヨウ素系、セシウム系の放射性物質は検出されませんでした。

不正行為を行わず、ありのままの試料を検査したことを、山の神様に誓います。

1

2

--------------------参考記事-------------------------------------

薪ストーブ灰から高濃度の放射性セシウム
          環境省、自治体に取り扱い通知

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120119/dst12011918160013-n1.htm 

岐阜県は6日、本巣市のまき販売業者が福島県の業者から購入したまきから、国の指標値(1キロ当たり40ベクレル)の約3倍の放射性セシウムが検出されたと発表した。
 岐阜県によると、業者が昨年11月に購入した15.7トンは沖縄県に出荷され、2月3日に同県からセシウムが検出されたとの情報提供を受けた。うち8トンは既に飲食店などに販売されたという。

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薪ストーブ灰から高濃度の放射性セシウム 環境省、自治体に取り扱い通知
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120119/dst12011918160013-n1.htm

2012.1.19 18:15

 環境省は19日、福島県二本松市内の民家で使用された薪(まき)ストーブの灰から、1キロ当たり4万3780ベクレルの高濃度の放射性セシウムが 検出されたと発表した。同省は同日付で、除染の重点調査地域に指定された8県102市町村に対し、薪ストーブの取り扱いについて通知した。

 薪は福島第1原発事故以前から屋外に保管されていた。灰の処理基準(1キロ当たり8千ベクレル)を大幅に超過しており、薪そのものからも最大4395ベクレルを検出した。

 環境省は、灰を庭や畑にまいたりせず、市町村が収集、処分を行うよう求めている。

 

(Jin ISHIDA)

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